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〒841-0061 佐賀県鳥栖市轟木町1523-6
健康管理センター(健診)0942-84-1238
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胃腸、胆のう、すい臓といった消化器の病気を診断・治療するために内視鏡は欠かせない存在です。近年、消化器病に対する内視鏡の役割はさらに重要となっており、正確な診断から迅速に適切な治療をおこなうために最新の内視鏡機器を揃え、いつでも対応できる体制を構築しています。当院の内視鏡治療センターは、地域の企業健診での胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査を多くおこなっていますが、一般外来からの内視鏡検査も数多くおこなっており、年々検査治療数は増えています(上記グラフ参照)。あらゆる内視鏡治療に精通する豊富な経験を持つ医師と多くの女性スタッフが常駐し、他の診療科とも連携しながら日々診療をおこなっています。
当院は救急医療に力を入れている病院ですので、消化器病の救急にも24時間対応しており、その中で内視鏡の果たす役割は大きいです。消化器領域で緊急に治療が必要な状態とは、おもに出血と閉塞(詰まる)です。 急激な出血は、吐血、下血、タール便で発症し、時にはショック状態と言われる意識障害になることもある急を要する状態です。胃腸からの出血は直ちに止血が必要となります。口からあるいは肛門から内視鏡スコープを挿入し、出血源を見極めてから止血術をおこないます。ものが詰まった場合は、部位によって治療が異なります。食道であれば異物が多いですが、これは内視鏡で摘出します。鋭利なものは食道にひっかかったままにしておくと非常に危険です。胃腸が腫瘍で詰まった場合は、内容物を除去するためにチューブをいれたり、ステントという柔らかい金属で作られた網を入れて狭くなったところを拡げたりします。また、肝臓から作られる消化液である胆汁の通路が詰まると黄疸や発熱、腹痛が生じ、時には意識障害となって重篤になります。この場合も緊急で内視鏡的にチューブを入れて胆汁の流れを確保します。
当センターが特に力を入れているのは、超音波内視鏡検査(EUS)と大腸内視鏡検査です。スクリーニングの上部消化管内視鏡検査に胆膵検査を同時におこなって胆膵疾患の早期発見を図っています。特に膵がんは世界で増加傾向ですが、発見時に約80%が手術不能であり、難治がんのひとつとされています。当センターの最新EUSは高解像度であり、膵がんの早期発見に有用であるという実感があります。継続して膵スクリーニングをおこない、地域の膵がん死亡率低下に貢献したいと考えています。さらに大腸内視鏡検査にも力を入れており、同日に超音波内視鏡検査と大腸内視鏡検査をおこなうことで、患者さんの負担を減らすとともに、胃がん、大腸がん、膵がんの早期発見に取り組んでいます。
口または鼻から内視鏡を挿入して、口腔内、食道、胃、十二指腸を観察します。楽に検査を受けられるように、鎮静剤を希望される患者さんが多いです。胃内視鏡検査は予約が必要な検査となっています。まず診察を受けて頂いた後、内視鏡治療センターへおいでください。急にお腹が痛くなったなどで受診された場合は、当日絶食で来院して頂ければ検査可能ですが、予約患者さんが優先となりますのでお待ちいただくことになります。
※音声が流れます。ご注意ください。
胃内視鏡検査の流れ https://youtu.be/a4w4FLcMEgQ
腹痛や便秘、下痢、血便などの精密検査には、大腸検査が必要になります。大腸の検査方法として、超音波検査、CT検査、内視鏡検査、注腸造影検査(肛門からバリウムを注入する検査)がありますが、その中でも中心になるのが大腸内視鏡検査です。肛門から内視鏡を挿入して、大腸全体を観察します。便が残っていると観察に支障が出ますので、検査前から準備が必要となります。検査の3日前から海藻類、きのこ類、繊維の多い野菜(トウモロコシ)などは避けてください。検査前日は検査食の摂取をおすすめしています。21時に下剤を内服。検査当日は、6時に腸管洗浄剤を飲んで、便をすべて出し終わったら来院して頂きます。大腸内視鏡検査の案内ビデオもご参照ください。大腸内視鏡検査は予約と事前診察が必要な検査です。
※音声が流れます。ご注意ください。
大腸内視鏡検査の流れ(ビデオ) https://youtu.be/E_dHDnCfdck
大腸ポリープはいくつかの種類がありますが、大腸がんのほとんどが腺腫(せんしゅ)からがんに成長することが知られており、腺腫の段階で切除しておけば大腸がんを予防することができます。この腺腫は、大腸内視鏡検査時に切除することができます。当院では、腺腫を見つけやすくするために特殊な画像強調技術を用いた内視鏡検査をおこなっています。
※音声が流れます。ご注意ください。
大腸ポリープと大腸がん(ビデオ) https://youtu.be/z2wz2DOzvqc
※音声が流れます。ご注意ください
大腸ポリープ発見のための画像強調(ビデオ) https://youtu.be/eUzgerxYIug
もし大腸がんがみつかった場合は、できるだけ身体の負担が少ない方法で治療をおこないます。下の写真は、他の病院で大腸がんの内視鏡治療をおこなわれた後の再発で来院されました。赤い矢頭が病変です。一度治療をおこなうと病変が硬くなり治療が難しくなります。慎重に内視鏡治療で病変を剥離・切除し、完治することができました。
日本人の二人に一人が癌になる時代。その中でも胃がん大腸がんは上位を占めています。以前から早期発見早期治療というキャッチフレーズがありますが、早期に発見できれば完治が望めるのは間違いありません。内視鏡で切除できる段階であれば、身体の負担も少なくて済み、入院期間も短くて済みます。早期に発見するためには、内視鏡で指摘できなければいけません。当院では、通常の観察に加えて、画像強調機能や拡大観察を積極的に用いて病気の発見に努めています。特にLCI(Linked Color Imaging)と言われる画像強調機能は、赤色がより強調されるため、がんが見つけやすくなります。通常の観察とLCIモードで観察した食道の写真を比較すると、LCIモードの方がよりはっきりと数ミリの食道がんが分かります(黒矢印)。
内視鏡スコープの先端に超音波の振動子をつけた特殊な内視鏡です。みぞおちが痛いといって受診される方は多いですが、みぞおちが痛くなるのは胃潰瘍や十二指腸潰瘍といった上部消化管だけでなく、胆のうやすい臓の痛みの場合もあります。超音波内視鏡検査の特徴は、胃や十二指腸だけでなく、胆のうやすい臓の観察も可能なところです。みぞおちの痛みで来院し、超音波内視鏡検査で胃潰瘍ではなく胆のう結石による痛みだったと判明することもあります。当院ではほぼ毎日この検査をおこなっています。通常の胃内視鏡検査と同じように超音波内視鏡スコープを口から挿入して食道胃十二指腸を観察し、同時に胆道や膵臓も観察して病気の早期発見に努めています。近年、すい臓がんが増えているため、特にすい臓のスクリーニングに力を入れています。
下の写真は、内視鏡写真と超音波内視鏡写真です。内視鏡画像は高精細であり、超音波画像はより細かい膵臓の情報を得ることができます。また、この超音波内視鏡を用いた治療も積極的におこなっています。胃の外側になる膵臓の組織も、超音波内視鏡で観察しながら組織を採取することも可能です。
下のCT写真に膵臓の腫瘍らしき影(赤矢印)が映っていますが、精密検査のために胃を経由して針を刺して膵臓の組織を採取しました(黒矢印)。これを良悪性の鑑別検査に提出します。
カプセル内視鏡は、超小型カメラを内蔵したもので、適量の水で口から飲み込むだけで消化管の内部を撮影できる、日帰り検査可能な、簡単で痛くない(非侵襲性)検査です。前日21時以降は食事をせずに、検査日の朝来院していただき、センサーを体表に貼ります。その後、カプセルを飲んでいただき、腰に記録装置を装着します。2時間経過すれば水分摂取は可能となり、4時間経過すれば軽食の摂取は可能となります。検査中は病院を離れ日常生活が送れます。夕方もしくは翌朝に来院していただいて記録装置を除去します。その後、記録装置の画像を入念にチェックします。小腸カプセル内視鏡検査の対象は、クローン病などの小腸の病気が疑われる場合や小腸からの出血が疑われる場合です。カプセル内視鏡で明らかな異常を認めた場合は、後述する小腸内視鏡検査をおこないます。
小腸は長さが数メートルある消化管の中央にあり、栄養の吸収を担っている重要な臓器です。口からも肛門からも遠いため、従来の検査では小腸の全域を検査することは難しく、「暗黒の臓器」と呼ばれてきました。当院では、富士フィルム社製のダブルバルーン小腸内視鏡をもちいて小腸内視鏡検査をおこなっています。口からまたは肛門から2つのバルーンがついた内視鏡を手元のコントローラーで操作して尺取虫のように腸管を手前に折りたたむようにして挿入します。検査の所要時間は約30分~2時間ですが、小腸全体を観察する場合は、経口的挿入と経肛門的挿入の両方が必要ですので2回に分けておこないます。場合によっては1日でおこなう場合もあります。
写真は、クローン病で通院中に腹痛が小腸に潰瘍があるために食べ物が通過しなくなったため肛門から小腸内視鏡検査をおこないました。
この領域は特殊なため、高度な内視鏡技術が要求されます。胃腸の内視鏡スコープとは異なり、横向きの内視鏡スコープ(正確には後方斜視)を使用します。胆汁や膵液の出口は数㎜しかないため、非常に繊細な手技になります。また治療後の偶発症も他の治療よりも多いため、術後の管理も重要となります。胆石や慢性膵炎などの良性疾患、胆道・すい臓の悪性疾患に対する治療が中心です。
その中で、胆管結石は比較的よくみられる病気です。胆石といえば、通常は胆のう結石を指すことが多いのですが、胆のうから胆管に結石が落下したり、胆管に結石ができたりすると、お腹が痛くなったり黄疸になったりします。さらに細菌感染を併発すると緊急で治療が必要になります。
※音声が流れます。ご注意ください。
総胆管結石の治療ビデオ https://youtu.be/_2CYqeSKkpo
胆道や膵ぞう領域の治療、カテーテル(細い管)やワイヤーを使用する治療は、血管造影も可能な治療室を使用します。これにより、繊細な画像が得られるだけでなく、絶妙な撮影角度や被曝量軽減が可能となります。また、治療後の効果判定のために、その場でCTと同じような画像の撮影も可能です。
60代の女性が、食欲不振と黄疸、背部痛で来院されました。造影CTで膵ぞうに大きなしこりを認めます(→)。膵がんに伴う胆道閉塞と考えられます。直ちに確定診断のために超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNAB)をおこなって組織を採取し、続けて超音波内視鏡下肝内胆管胃吻合術(EUS-HGS)をおこなって黄疸の改善を図り、さらに続けて疼痛緩和のために超音波内視鏡下腹腔神経節融解術(EUS-CGN)をおこない、膵がんの十二指腸浸潤のために通過障害をきたしているため十二指腸ステントを留置しました。翌日から食事が摂取可能となり疼痛も緩和し、第4病日に退院されました。
超音波内視鏡下に胃内から肝内胆管を穿刺し、ガイドワイヤーを挿入します。穿刺経路に金属ステントを展開し、肝内胆管と胃を交通させ、胆汁を胃内へ排出することでドレナージをおこないます。
※音声が流れます。ご注意ください。
膵がんと超音波内視鏡 https://www.youtube.com/watch?v=TlTltdYFlIQ
(上部の超音波内視鏡(EUS)の紹介部分と同映像です)
超音波内視鏡下に大動脈から分岐する腹腔動脈を描出し、その前面にある腹腔神経節に対して穿刺をおこない神経を破壊する薬液を注入します(右図)。
C-armCT(血管撮影装置に付属しているCT様画像を撮影できる機能)を用いることでリアルタイムに薬液が正確に注入できているか判断できます。
膵がんにより十二指腸が詰まっているため食事が通過しない状態となっています。そのため、図のように内視鏡を詰まっている部位まで挿入し、ワイヤーとカテーテルを先にすすめ、ステントと呼ばれる柔らかい金属で編んだ網を展開することで、狭い部分が拡げられ、食事摂取が可能となりました。
内視鏡、カテーテルにはそれぞれの長所があります。それらをうまく使うことでより患者さんに適した治療ができます。
90代男性が血便で救急搬入となりました。血圧が低下してショック状態となったため、大腸内視鏡検査ができない状態となりました。このままでは出血で命を落としかねません。ただちに緊急血管造影をおこない、上行結腸憩室からの出血が確認できました。そのまま血管塞栓術をおこない、止血を得ることができ血圧も上昇して救命することができました。このように、内視鏡専門医とカテーテル治療専門医(IVR専門医)を併せ持つ利点を生かして内視鏡治療とカテーテル治療の優先順位を考えながら、常に患者さんにベストな治療ができるよう努めています。
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すい臓がんは非常に予後の悪いがんです。診断時すでに8割の人が手術できないといわれています。その理由は、早期発見が難しく、さらに手術以外の治療法も限られているからです。グラフのようにすい臓がんで命を落とす人は毎年増加していて、2018年には男性約18,000人、女性約17,500人、合計約35,000人もの人がすい臓がんで命を落としています。(グラフ)
男性の死亡順位では肺がん、胃がん、大腸がんについで4位、女性では大腸がん、肺がんについで3位となっています。 また、すい臓がんはほかのがんと比べて5年生存率*が極端に低く、9%程度であることが知られています。(*がんと診断されて5年後に生存している割合。0%に近いほど治療が難しいがんであることを意味します。)残念ながら、すい臓がんを早期に発見するためのがん検診は存在しません。そして完治を望めるのは今のところ手術だけです。すい臓がんで亡くなる方を少しでも減らすには早期発見しかありません。では、早期発見のためにはどうしたらいいのでしょうか。
小さなすい臓がんは、CTやMRIでは見つけにくいことがありますので、当院では超音波内視鏡検査をおすすめしています。1㎝未満のすい臓がんは、CT、MRI、腹部超音波検査、PET検査よりも超音波内視鏡検査が一番見つけやすいと報告されています。1㎝未満で見つかれば手術での長期予後が期待できます。当院には、多くのすい臓がん手術の経験をもつ外科医も常勤しているため、手術までの連携もスムーズです。
それでは、超音波内視鏡検査について詳しく説明します。超音波検査は、お腹のなかの赤ちゃんを映像化することがよく知られていますが、被曝がない安全な検査です。その超音波の器械を内視鏡スコープの先端に取り付けて一体化し、超音波検査と内視鏡検査を同時におこなうことができる検査が超音波内視鏡検査です。超音波内視鏡Endoscopic UltraSonographyの頭文字をとってEUSと呼ばれます。このEUSの方法は、通常の胃カメラを同じです。口からカメラを飲んでいただき、内視鏡観察をおこない胃がんやピロリ菌の感染の有無、潰瘍の有無などを調べます。次に超音波観察をおこない、胃や十二指腸の外側に存在するすい臓や胆のうを観察します。例えば、みぞおちが痛いといって受診された患者さんは胃潰瘍かなと考えることが多いと思いますが、EUSをおこなうと胃潰瘍は認められずに胆のうが腫れていて胆石があれば、「急性胆石性胆のう炎」と診断できますし、すい臓にしこりがあれば「すい臓がん」の可能性を考え精密検査をおこないます。当院では積極的に超音波内視鏡検査をおこない、すい臓がんを含めた消化器病の早期発見に努めています。
厚生労働省の統計によると、2018年の胃がんによる死亡数は約4万4千人ですが、ここ最近は減少傾向です(左・表1)。その大きな要因は、内視鏡を含む胃がん検診の普及とヘリコバクター・ピロリ菌の除菌による効果と考えられます。検診で胃がんを早期に発見し、適切な治療を受けることができれば完治が望めます。死亡数の多いがんの5年生存率(がんと診断されてから5年間生存している割合で、この割合が大きいほど予後がよい)をみてみると、胃がんは大腸がんと同様に70%程度で比較的予後がよいことが分かります(右・表2)。
早期胃がんだけみてみると90%以上です。胃がんの最も重要な原因は、ヘリコバクター・ピロリ菌という胃の中に住むことができる細菌です。このピロリ菌をやっつける(除菌)することで胃がんをある程度予防することができます。しかも、この除菌による胃がん予防効果は、若いうちに除菌するほど効果が高いといわれています。佐賀県では、中学3年生時に学校健診でピロリ菌のチェックをおこなっています。陽性の場合は、親の同意があれば無料でしかも内視鏡検査をおこなわずに除菌治療をおこなうことができます。その成果は全国に発信されています。
当院では、胃内視鏡検査時に胃の粘膜の状態をみてピロリ菌感染を疑った場合はピロリ菌のチェックをおこなっています。さらに、レーザー内視鏡の光の波長を変えて、ピロリ菌感染をより診断しやすくする特殊画像強調を用いています。写真のように、ピロリ菌の感染がない胃粘膜(左写真)と比較すると、ピロリ菌の感染がある胃粘膜は赤くなります(右写真)。その場合は、胃粘膜を採取し、試薬に浸して黄色から赤色に変われば陽性(ピロリ菌感染)と診断できます。
もし、胃内視鏡検査で胃がんが見つかった場合は、その進行度に応じた治療をおこないます。お腹を切らずに内視鏡で治療できる胃がんは、粘膜内にとどまった胃がんだけです。胃内視鏡精密検査で粘膜にとどまっていて、いくつかの条件を満たす場合は内視鏡治療が可能です。定期的な胃内視鏡検査は、胃がんの早期発見だけでなく、ピロリ菌感染があるか、過去にあったかどうかを知るうえでも重要です。ご希望に応じて、鼻から、口から、起きたまま画面を見ながら、眠ってから検査をおこなうことができます。年1回の定期的な胃内視鏡検査をおすすめしています。
※音声が流れます。ご注意ください。
胃内視鏡検査の流れ(ビデオ) https://youtu.be/a4w4FLcMEgQ
内視鏡治療センターへのお問い合わせは、下記連絡先までお願い致します。
今村病院内視鏡治療センター TEL:080-8354-2866(9:00〜17:00)
当内視鏡治療センターはスタッフ9名(内視鏡技師、看護師、准看護師、臨床工学技士、助手)で業務をおこなっています。
主な業務を紹介いたします。まず、検査する患者さんを把握するために検査前日に情報収集をおこなっています。当日は、機器の立ち上げをし、物品チェック及び準備をおこない、検査がスムーズに行えるようにしています。検査中は患者さんへの声掛けや体位の工夫、タッチングを行うことで患者さんが少しでも楽に検査を受けられるように努めています。検査は眠っておこなうこともできるので、眠っている間のモニタリングもおこなっています。
検査後は目が覚めるまでの全身管理をおこなっています。また、内視鏡治療の前週に医師を含めスタッフ全員によるカンファレンスをおこない、治療がスムーズにおこなえるよう努力しています。さらに、月に1回スタッフ間での勉強会をおこない、自身のスキルアップに繋げています。日々患者さんの立場で安全・安楽に検査・治療ができるように取り組んでいます。
臨床工学技士って知っていますか?CE(Clinical Engineer)と呼ばれ、医師の指示のもと患者さんの生命に直接かかわる生命維持管理装置の操作や、医療機器を常に安全に使用するために保守・点検をおこなっています。当院の内視鏡治療センターには専任の臨床工学技士が2名配置されています。
業務内容は、大きく分けて二つあります。まず、医療機器の管理です。内視鏡治療センターには多くの医療機器があります。スコープを洗浄する装置、患者さんのバイタルサインを測定する装置や高周波装置など検査・治療の際には必要不可欠です。その装置が問題なく可動するか始業点検をおこなっています。内視鏡機器の消毒に関しては、日本消化器内視鏡学会の洗浄・消毒ガイドラインに準拠しておこなっています。また機器のトラブル発生時は、検査・治療に影響しないように迅速に対応しています。二つ目は検査・治療への参加です。内視鏡検査・治療時は医師の直接介助もおこなっています。臨床工学技士としての工学的な専門性を活かして、質の高い医療を患者さんに提供できるよう、日々努めてまいります。
検査・治療と聞くと、誰しも心理的かつ肉体的に負荷を感じるかと思います。日本では死亡原因の第1位は悪性新生物(がん)であり、国民の2人に1人ががんにかかる時代です。しかし早期に発見できれば完治することもできます。早期とは、ほとんどの場合で無症状であることが多く、症状があっても軽度です。当院では、検査の垣根を低くして皆さんが検査を受けやすく、さらに苦痛の少ない検査を提供できるよう工夫しています。検査にあたる医師、介助にあたるスタッフは経験豊富で常に安全な検査を心がけています。
もし病気が見つかった場合は、できるだけ身体に負担がかからない(低侵襲な)方法で、個々に適した治療を追求します。薬物療法はもちろんのこと、がんや静脈瘤、結石などはお腹を切らずに内視鏡あるいはカテーテル(細長い管)で治療できるかどうか、私はどちらの治療にも経験を重ねてまいりました。患者さんに一番適した治療を判断して施行することが可能です。年齢がお若い方であれば、できるだけ短期入院で早期に職場復帰できるよう配慮し、またご高齢の方は地域連携の先生方と密に連携を取りながら退院後についても配慮致します。
当院で可能な治療は以下の通りです(※)。複雑な病気の場合は、同時に組み合わせておこなうこともあります。
ご相談に応じますので、受付にご相談いただけたら幸甚です。
(※)
上部消化管内視鏡検査 | 25,000例以上 |
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大腸内視鏡検査 | 13,000例以上 |
内視鏡治療 | 5,000例以上 |
内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP) | 1,000例以上 |
超音波内視鏡検査(EUS) | 1,000例以上 |
画像下治療(IVR) | 1,000例以上 |
内視鏡治療センターへのお問い合わせは、下記連絡先までお願い致します。
今村病院内視鏡治療センター TEL:080-8354-2866(9:00〜17:00)
各種健診コースには、ご希望に応じて様々なオプション検査を追加することができます。
※オプション検査をご希望の場合、事前にご予約いただかないと検査できない内容もございます。
また、お問い合わせは、下記連絡先までお願い致します。
今村病院健康管理センター TEL:0942-84-1238
各健診の問診票をPDF形式にてダウンロードいただけます。